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院長ブログ

ウイルス免疫を『鬼滅の刃』に当てはめて説明してみた!?(2021.12.07更新)

12月7日は扶桑薬品工業株式会社の郡山・仙台のスタッフの皆さん向けに、新型コロナウイルス感染とコロナワクチンについての勉強会で講演を行ってきました。以前からこのブログを見ていたとのことで、このお話をいただきました。今回、ウイルスの感染、ウイルス免疫、新型コロナウイルスワクチンの作用機序、変異株についてなどをお話してきました。

石橋医院を継承する前には、福島県の学校の看護学科、臨床検査学科の学生にウイルス学を講義していましたが、自分でもウイルス学は好きな科目のひとつでした。常にどうやったら興味を持ってもらい、また理解しやすく講義できるかを考えていました。そんな癖がでたのですが、今回の扶桑薬品さんでの講義では新型コロナウイルスについて、今話題の『鬼滅の刃』に当てはめて説明してみました。(とは言え、私も『鬼滅の刃』は、全巻読んで見たいとは思っているのですが持ってないので、テレビでしか見たことなく説明が本当に合っているのかわかりませんが・・)

 

・まずは、今回のコロナウイルスです。いや、コロナウイルスに限らずウイルスは『鬼滅の刃』で言えば“鬼”でしょう。この鬼が人を食い散らしていく。鬼に襲われた人間は命を失われてしまう。(実際のウイルスでここまで強力なウイルスは少ないですが。)人を喰らうことで生命の維持を図っています。

 

・そしてこの鬼に立ち向かうのが日輪刀を有する鬼殺隊です。日輪刀は鬼を倒すために作られた刀です。鬼を殺せる方法は、この日輪刀で頸を斬ることだけです。コロナウイルス感染対策で言えば、中和抗体です。新型コロナウイルスのスパイク蛋白に結合して中和することのできる、まさに日輪刀にあたる、特有の武器といえます。鬼殺隊はこの武器を手に、ウイルスをやっつけに(中和するために)戦場に向かいます。

 

・しかし、なかには手鬼と呼ばれる異形の鬼のようなのもいます。鬼になった当初は、他の鬼と同じように人間に近い姿だったようですが、藤の牢獄に閉じ込められてから何人もの鬼殺隊候補者を喰ったために、原型とは遠い不気味で巨大な姿になっています。並みの剣士ではその頚をとることができません。コロナウイルスも、鬼殺隊にやられることなく、感染を繰り返しているうちに異形の鬼、つまり変異株という形で出現してくることとなります。この異形の鬼=変異株に対しては日輪刀が効かないことがあります。もっともっと多くの人間を喰らった鬼は変異も激しく、オミクロン株のようになってしまうと、日輪刀だけでは歯が立たないと言う事も予想されるのです。

 

・また、本当の敵は人間の街に出てくる鬼達だけではありません。そうです。鬼の起源、鬼舞辻無惨がいるのです。無惨がいる無限城はあたかもウイルスを作り続けるウイルス感染細胞のようです。自分の血を分けあたえ、鬼を作っては人間の街に解き放ちます。鬼殺隊がいくら鬼を退治し続けても、無惨が鬼を作り続けているのだから切りがありません。なので、やはり最後には無惨を倒さないといけないのです。

 

・無惨に対抗すべく、鍛錬し続けて剣の道を究めたのが、いわゆる「柱」です。柱達は強力で、力を合わせて無惨を倒しに向かいます。まさにウイルス感染細胞を破壊する細胞障害性T細胞のようです。柱である細胞障害背T細胞は、MHC クラスI上に提示されるウイルス由来のペプチドを認識し、つまり鬼のにおいをかぎ分けて攻撃し破壊します。この柱達と鬼殺隊を結成し育成しているのが、お館様、産屋敷耀哉です。お館様は、抗ウイルス免疫では中心的役割を果たす、樹状細胞です。樹状細胞は新型コロナワクチンのmRNAを元にスパイク蛋白を作り出し、MHC クラスIに提示し、柱=細胞障害性T細胞を活性化します。その一方、鬼殺隊=中和抗体も誘導します。まさに、抗ウイルス活動の中心的役割を果たします。

この様に強い免疫を誘導するために、樹状細胞・お館様はその体内・細胞内に鬼の遺伝子=スパイク蛋白のRNAを(ワクチンによって)宿します。同じ血筋を引いている無惨と産屋敷家のようなものかもしれません。

 

・・と言うような感じで、ウイルス免疫を『鬼滅の刃』の鬼退治にたとえて説明してみました。『鬼滅の刃』を知らなければ、かえってわかりにくく説明した感じかもしれないです。

講演の後は多くの質問をいただきました。皆さんの関心の高さがうかがわれました。

 

あらたな変異株、オミクロン株などはまだまだ不明点が多いところです。しかし今後も様々な研究結果が出てくることでしょう。関心を持って研究の成果を追っていきたいと思います。

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