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新型コロナウイルスワクチン接種券

[2021.03.30]

郡山市では新型コロナウイルスワクチンの接種券が発送されています。そのため接種券が届いた人たちからの問い合わせがよく来ています。同時に医療機関にも様々な情報が送られてきていますが、我々も短い時間で全てを理解するのが大変難しい状況です。医療機関、接種予定者とも情報が整理できていないため混乱が生じていると推察します。

 

恐らく、県や市、医師会のワクチン担当の方は、当初から大変な思いをしてプロジェクトを練り上げていたのだと思われますので、そのような人達は十分に理解しているでしょう。これを、彼らと同じ程度に理解して、プロジェクトを遂行することに努力は惜しみませんが、なかなかの難敵です。

 

接種者へのワクチン接種までの流れを見てみますと、まず①接種可能な時期を確認する、と有りました。そこには「順番がくるまでお待ちください」「摂取時期は厚労省や市のウェブサイトでも確認できます」「少しお待ちいただく可能性は有りますが、安心してお待ちください」と記載があります。はて、どうすれば?と思う方がいてもおかしくありませんし、実際、これを読んだ方は戸惑っているようでした。次の②医療機関接種会場を探す、では広報やインターネットで接種会場を探しましょう。となって「コロナワクチンナビ」のサイトアドレスが載っています。我々も使うこととなるV-SYSというwebのシステムです。ただ、このサイトでは直接予約出来ませんとなっています。そして③予約してワクチンを受ける、と書いてありました。ここまで来ると、「お、もう接種できるんだ」と思いがちですが、最後に「予約の開始時期は広報などでお知らせします」と有り、「あ、まだできないのか」とここで気がつきます。

 

これらの説明を前もって読んでおいて、理解しておいてくださいと言う意図での接種券配布だったのだと思います。それにまだワクチンプロジェクトは現在進行形であり、まだまだ決まっていないこともあるでしょう。一方、早く接種して欲しい人は早く情報が欲しい。そんな状況でまだ決まっていない情報も含まれて配布されたので理解が難しかったのかと思います。

 

池上彰先生は様々な番組で、経済問題や国際情勢など、難しい問題を実にわかりやすく説明してくれます。あのように、万人が納得しやすいように説明するのは非常に多くの事を知っているからだと思います。そして、池上彰先生の著書『なぜ読解力が必要なのか?』には、説明する事についてこう書いてあります。

 

「相手が知りたいことをまず伝えるべき」

 

状況と相手の求めている事を理解し「つかみ」で何をいうか考えると言う事が重要だと言うことです。今回の接種券の場合、「あなたはいついつから予防接種可能です。いついつまでどこどこに電話して予約を取ってください」と書けたら、良かったように思います。まあ、決まっていないので仕方ないかも知れませんが。

 

さて、説明書を読んでワクチンを受けようと思ったでしょうか。それとも迷っているでしょうか。まだまだわかっていない事もあり、また十分理解できていないこともあると思います。

参考ですが日本プライマリケア連合学会のセミナーでの守谷先生の資料が役立つと思います。

https://www.pc-covid19.jp/shared/files/covid19_vaccine_seminar.pdf

 

先生は自己紹介の後、伝えたいことをまずしっかり伝えています。それは

 

「私は(接種を)受けます。早く受けたい!」

 

です。

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