石橋医院 郡山市駅前 泌尿器科・皮膚科・腎臓内科
メニュー

2023年 あけましておめでとうございます

[2023.01.03]

あけましておめでとうございます。

 

昨年は、個人的には新型コロナワクチン接種に明け暮れた一年だった感じです。特に10月以降頃から忙しくなってきたのですが、やはりオミクロン株BA5による感染の増加により4回目もしくは5回目ワクチン接種が始まったのが理由と思われます。

最近は経済活動も復活してきており、また年末年始の人流も昨年より増加していると思われ今後も注意が必要ですが、予防策としてはやはりオミクロン対応ワクチン接種が有効であると思われます。厚労省も今後の必要な対策として1番目にワクチンを上げています。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001032285.pdf

 

 

日本のオミクロン対抗ワクチンはBA1対応ワクチン、BA4.5対応ワクチン合わせて一人1回打てる分が確保してあり、どちらかを1回打つ事になってました。自治体によってどのような選択になっているかは異なっているようなのですが、どちらのワクチンを打っても有効なようです。国によっても採用しているワクチンは様々なようで、たとえば英国ではBA1ワクチン、アメリカではBA5ワクチンを採用していますが、どちらも効果的に作用していそうです。

 

昨年12月のNEJM の報告では、BA1を含むワクチン接種後のBA5株、BA.2.75株(ケンタウロス)に対する中和能を報告しています。

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2212772?query=featured_coronavirus

 

結果としては、BA1ワクチンを追加接種することでBA1株に対してのみならず、BA4.5とBA.2.75株(ケンタウロス)に対しても中和抗体ができている事が報告されました。BA4.5とBA.2.75株(ケンタウロス)に対する中和抗体価は初期株に対してのそれよりは低くなっていますが、ブースター前の初期株に対する中和抗体価と同程度くらいに上昇しています。BA.2.75株(ケンタウロス)はこれまでのワクチンの効果から逃れやすい事が報告されており、BA1ワクチンは有効な手となる可能性があると言えます。

このBA1ワクチンの結果は、ワクチンに含まれていない新しいオミクロンのサブバリアントに対するオミクロンを含む二価ブースター ワクチンの交差中和能力を裏付けています。

 

一方、同じく12月にNEJMにおいてBA5ワクチンによる中和抗体価の検証結果も報告されています。

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2214293?query=featured_coronavirus

 

BA5ワクチンによってもBA1、BA5、BA.2.75株(ケンタウロス)BQ.1.1,やXBBに対しての中和抗体は誘導されています。しかしながらBA.2.75株(ケンタウロス)BQ.1.1、XBBに対する抗体価は他の株に対するそれよりは低くなっています。

BA.2.75株の発生はBA2株からで樹形図を見てみますとBA1もBA5も異なる系列なので、

BA1ワクチンやBA5ワクチンでは不十分なのかも知れません。BA1ワクチンの論文と直接比較はできませんが、BA5ワクチンではBA.2.75株(ケンタウロス)に呈しての中和抗体価が若干低い印象でした。

https://www.nature.com/articles/d41586-022-02154-4

 

しかしながら、現時点では今あるワクチンを打っていくのが最善なので、オミクロン対応ワクチンがまだの人は今のうちに接種しておくのが良いかと思われます。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME