健康に良い食品:オリーブオイル・ナッツ
これまで、健康に良い食品として、魚、野菜・果物、茶色い(精製されてない)炭水化物をあげてきましたが、残る健康に良い食品は、オリーブオイルとナッツになります。このオリーブオイルとナッツ、加えて魚を中心とした食事は、いわゆる「地中海食」と呼ばれるものになります。
地中海食はギリシャ、イタリア、スペインなどの地中海沿岸の人達が食べている料理と言う事となります。スペインで実施された大規模な地中海食の栄養指導の研究で、地中海食は心筋梗塞、脳卒中による死亡を28~46%も下げているとのことです。さらには癌、糖尿病も減らすと言う結果が出ています。
オリーブオイルとナッツに共通していることは、両者に含まれる脂肪が不飽和脂肪酸であることです。そして、魚に含まれている脂肪も不飽和脂肪酸でした。反対に飽和脂肪酸は肉類やバター、生クリームなどに含まれています。これらの飽和脂肪酸の特徴は固まりやすい、溶けにくいと言う事です。
お魚は水中に住んでいますので、体温の高い動物よりはかなり融点の低い脂肪を含んでいます。この塊にくい不飽和脂肪酸の方が動脈硬化や炎症を起こしにくい結果、心筋梗塞・脳卒中を減らし、癌になりにくくしているのではないかと思われます。
ナッツのなかでも、よく千葉県出身の泌尿器科の後輩が落花生を医局に買ってきてくれましたが、あの落花生を包んでいる茶色い皮、あれにはレスベラトロールが多く含まれており、強い抗酸化作用も期待できますので、皮ごと食べるといいですね。
まとめると、健康のためお食事は、「魚+野菜・果物+全粒粉穀物+オリーブオイル+ナッツ」を心がけることとなります。様々なレシピがあるかも知れませんが、これを守れば、様々な疾患を予防出来るということが、エビデンスを持っておすすめできると言う事となりますね。
『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』津川友介著にはさらに、健康に良くない食品や残留農薬の多い食品など様々な事が書いてありますが、とても読みやすいので一読されると良いと思います。