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新型コロナウイルス感染症の拡大

[2020.01.19]

中国の武漢で相次いでいる「新型コロナウイルス」による肺炎患者の数が公式発表よりはるかに多く、1700人を超えている可能性があるとの研究結果が発表されました。

武漢国際空港の利用者数や推定される潜伏期間などに基づいて、武漢で感染した人が病院にかかる前に国外へ出る確率は574分の1、国外の患者が計3人なら、武漢での患者数は今月12日の時点で1723人に上っていたことになるとしています。

 

先日は、日本で新型コロナウイルス感染症患者が見つかったと報道されていましたが、武漢市に滞在し、日本に帰国した方だったようです。しかも、この方は新型肺炎に罹患したとみられる患者と一緒に暮らしていたとのことです。報道によれば、日本に入るときは解熱剤を飲んでいたので、空港でのサーモメーターでは検出されなかったと聞きました。まあ、そうだろうなという感じですね。空港でのサーモメーターでの検出の限界でしょう。誰しも、飛行機に乗って移動しなければならないときは、普通薬内服するでしょう。

 

国立感染症研究所からも、新型コロナウイルス関連肺炎の定義が発表されましたが、

 

以下のI-II全てを満たす場合を「疑い例」とする。

I.発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状を有している。

II.以下の(ア)、(イ)の曝露歴のいずれかを満たす。

発症から2週間以内に

(ア)武漢市内を訪問した。
(イ)武漢の新型コロナウイルスの患者、またはその疑いがある患者と2メートル以内での接触歴がある。

 

と定められています。つまり、今のところ武漢に滞在していたか、患者と接触していたかというのが重要で、基本的には輸入感染症という扱いでしょう。なので、通常の外来で遭遇することはなかなか無いと思いますが、国際空港のある都会では注意が必要かも知れません。

 

今はこの新型コロナウイルスが話題になってはいますが、世界中の人が日本に集まってくる東京オリンピックは要注意です。オリンピックなどで懸念される輸入感染症として、今回の様な新型コロナウイルス感染症の他、デング熱やマラリアなどのまれな感染症や、感染力の強い結核や麻疹などの発生も懸念されています。

日本でのオリンピックで大いに盛り上がりたいところですが、人が集まるところ感染症も広がりやすいと言うことは頭の片隅に入れておいた方が良さそうです。

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