秋からはXBB1.5 ワクチン
日本ではお盆休みをとっているところが多いと思いますが、近畿地方では台風が縦断し被害が広がっており心配です。東北地方は今のところ台風の影響はあまり出ていないので、少し外出して見ましたが、平日にも関わらず、高速道路の交通量は多めでした。そこでパーキングエリアに立ち寄ってみたのですが、やはり人は多く、そしてほとんどの人はマスクをつけていませんでした。暑いのでマスクはかなり不快ですのでやむを得ないところでしょう。
新型コロナウイルスの発生状況は、福島県においては上昇傾向にあるようです。郡山市に関して言えば定点あたりの報告数は12.92です。6月下旬は2.31でしたので、ほぼ6倍になっています。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21045i/covid19-data.html
以前の状況であれば、6倍に感染者が増えていると聞いたらとたんに街から人が消えてしまいそうですが、今現在経済活動は活発です。
先日、厚労省は新型コロナウイルス感染拡大時の都道府県の注意喚起のための指標を発表しました。
https://www.mhlw.go.jp/content/001133038.pdf
これによると、
・医療機関の外来が逼迫している割合が25%を超える
・定点あたり報告数が直近のオミクロン株による感染拡大時の「外来ひっ迫
あり」割合のピーク時から2週間前の「定点当たり報告数」を超える
・在院者数がこれまでのオミクロン株による感染拡大ピーク時の当該数の1/2 を超える
・病床使用率が50%を超える
などを目安とするようにとされています。あくまで、この通りにと言うことではなく、これを参考にして、という感じです。
福島県において8月2日時点での病床使用率は20%ですし、参考値ながら、前回ピーク時の値に比較して約1/4強ですので、注意喚起までは出ない状況かと考えられます。
お盆での人の移動量増加でどうなるか、注意深く見ていく必要があるかも知れません。
現在、使用されているワクチンはオミクロンBA.4/5株対応のmRNAワクチンですが、米国では、XBB.1.5系統の感染例が増加、最近では徐々に減少していますが、いまだ米国で最も流行している変異株となっています。
https://covid.cdc.gov/covid-data-tracker/#variant-proportions
そこで、厚労省では、この秋からのワクチン株をXBB.1.5対応1価ワクチンとする事となっています。
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0172.html
mRNAワクチンは、インフルエンザワクチンなどのように生きたウイルスから製造する訳ではないので、迅速に製品化できるのが一番の利点かと思います。
無論、現在使われているBA4/5対応ワクチンでもXBB1.5 に対する中和抗体が、低めながらもできることがわかっているので、まだBA4/5対応ワクチンを打ってない場合は摂取しておくのが良いかも知れません。
https://www.thelancet.com/action/showPdf?pii=S1473-3099%2823%2900070-1
しかし、米国での流行株の推移を見てみると、最近ではオミクロンXBB.1.16やEG.5が増えてきています。ワクチンと流行株変遷とのイタチごっごになりそうですが、これらの株による感染での重症化率がどうかと言うのが重要かも知れません。