平野歩夢選手、3度目五輪金メダル挑戦、3度目演技でトリプルコーク1440金!ワクチンも3回目で金
平野歩夢選手が北京五輪スノーボード男子ハーフパイプ決勝で最高難度の大技トリプルコーク1440。3回目演技で96.00点、2回目までは2位でしたが逆転で悲願の金メダルを手にしました。2回目の演技でも1位じゃないか?と多くの人が感じたことでしょう。しかし、平野歩夢選手は決して感情を出さず、冷静に3回目、文句のつけようのない2回目を上回る演技をし、金メダルを獲得しました。おめでとうございます。
さて、今日は休日でしたので、ICD(インフェクションコントロールドクター)の令和3年度ICD特別講習会、「ポストコロナに向けて、ICDが知っておくべきことはなにか?」を視聴しました。最近は新型コロナウイルスのパンデミックのために学会もWebで行われることがほとんどです。学会場で知り合いの先生と飲みに行くことがなくなってしまったのは寂しですが、Web講演は好きな時間に何度でも見ることができ、自分はとても気に入ってます。今回のICD特別講習会も6演題の講演をWebで視聴するもので、今日一日で一気に見てしまいました。これまでの知識の整理になりとても良かったです。
講演で言われていたことで、抜き出して簡単に記載してみますと、
・ワクチン3回接種で中和抗体は上昇する
・デルタ株と比較して、オミクロン株の重症化率は0.2~0.3倍と低い
・オミクロン株感染社の1.2~27%は無症状
・オミクロン株の再感染リスクはデルタ株と比較して5.4倍、ワクチン未接種だと6.36倍
・細胞性免疫はワクチンの違いによる交差性に影響なし
・2回接種でオミクロン株に対するT細胞は85%維持されていた
・CD8陽性T細胞のターゲットの86%はオミクロン株でも保存されていた
等です。
1月26日のNEJMの論文では、ブースター接種、交差接種も含めて中和抗体のみならず細胞性免疫についても検討されていました。
その結果細胞性免疫のうち、SARS-CoV-2スパイク特異的Th1CD4 + T細胞はワクチン接種者の69%で、スパイク特異的Th1CD8 +細胞は10~30%で認められました。そして、ブースター接種はどのワクチンを使ったとしてもでスパイク特異的CD8 + T細胞の応答率と量を増加させたとのことです。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2116414
上図はファイザーのワクチンを打った方のデーターで、左からJandJ、モデルナ、ファイザーのブースターを撃ったときの反応です。
細胞性免疫はもちろん、中和抗体も重要です。中和抗体によるウイルス中和能は感染後の予後に関与すると、ICD講習会でも述べられていました。もちろんこれまで言われているように、中和抗体もブースターワクチンで上昇します。下図は講習会で話されていた、ワクチンによる抗体量のイメージです(ICD講習会より、自作)。
平野歩夢選手のみならず、ワクチンも3回目のチャレンジがいいようです。